任意売却後、カードは使えなくなる?任意売却とブラックリストについて

自転車操業から降りてみる

 

任意売却に関するご相談を頂く中で、「任意売却するとブラックリストに載るのではないか」「任意売却するとクレジットカードが使えなくなるのではないか」というご心配の声をいただく事があります。

信用情報機関に事故情報が掲載されることを、通称で「ブラックリストに載る」といわれています。

実際にこのようなリストがあるわけではないのですが、信用情報機関は事故情報などを相互に確認できるようになっており、一度債務整理などを行うと、他の金融機関でもローンの審査などが通らないことがあるため、このように呼ばれているようです。

ここでは、信用情報機関に事故情報などが登録されることにより、ローンやクレジットカードの審査が通らなくなることを、いわゆるブラックリストに載るとして話を進めていきたいと思います。

よく誤解されているのは、「任意売却をするとブラックリストに載り、その後ローンを組めない」ということです。

ブラックリストに載るのは、任意売却をしたからではなく、住宅ローンを払えなくなり滞納したからなのです。

つまり、住宅ローンを滞納(正確には3ヶ月の滞納)で、「延滞」となり新規のローンなどは組むことができなくなる可能性が高くなります。

結果としてブラックリストの載った状態になってしまい、そのまま返済できなければ、競売か任意売却となっていきます。

では、そのときに使用しているクレジットカードはすぐに使えなくなるのでしょうか。

これについては、クレジットカード会社によって対応が違うようです。この場合、すぐに新規の分が使用できなくなる場合もあれば、問題なく使える場合もあります。

住宅ローンの支払いが滞った場合でも、クレジットカードの支払い分に問題がなければ(延滞などが無ければ)一括返済を求められるといったことはないようです。

ただし、住宅ローンの支払いが苦しくなって、クレジットカードのキャッシングや消費者金融からの借り入れなどがある場合は、任意売却と一緒に債務整理をして、心機一転、再スタートなさった方が良いでしょう。

住宅ローンを支払えなくなって、いわゆるブラックリストに載った状態になると、遅かれ早かれクレジットカードなども使用できなくなる可能性が高いと思われます。

もし借り入れと返済を繰り返す自転車操業状態であった場合、新規の借り入れはできず、月々の支払いのみを行うこととなり、いずれこちらも返済できなくなるのではないでしょうか。

とはいえ、現実的にクレジットカードがない生活は不便だし、借り入れできる間は、無理をしてでも今のまま支払っていきたいと思われるかもしれません。

ですが、もしブラックリストに載った状態になったとしても、信用情報機関に登録されている期間は5年~、自己破産したとしても10年といわれていますので、将来にわたってずっと新規のローンが組めないわけではありません。

実際、弊社で任意売却を行っていただいたお客様からは、「毎月、支払いの心配をしないで良くなったため、精神的に楽になった」「新たな借金をしなくても、収入に合わせた生活で充分にやっていける」との声を頂きます。

そこで今回は、ブラックリストの実態と、クレジットカードの代替サービスなどを利用することで、新たな借金をしない生活についてお話ししたいと思います。

信用情報機関とは

現在、信用情報機関は3つあります。以前は他に数社ありましたが、合併等により3社に統合されました。

信用情報機関には、加盟している会社から提供される、ローンやクレジットの債務や返済状況などの個人情報が登録されています。

銀行や保証会社、クレジットカード会社、消費者金融業者は、いずれかの信用情報機関または複数の期間に登録することで情報を共有し、与信判断の材料としています。

3社はそれぞれ独立していますが、CRIN(Credit Information Network)というネットワークにより、債務者の事故情報などを共有します。

ただし、このCRINに提供される情報は信用情報機関各社で統一されているわけではありませんので、個人が利用しているクレジットカードの金融機関が、どこの信用情報機関に加盟しているかにより、共有される情報も違ってきます。

3つの信用機関は以下の通りです。

株式会社日本信用情報機構(JICC)

  アコムやアイフルなどのいわゆる消費者金融会社が主に加盟しています。
  また、楽天銀行や住信SBIネット銀行などの銀行の他、信販会社も加盟しています。

株式会社シー・アイ・シー(CIC)

  ほとんどのクレジットカードなどの信販会社が加盟しています。
  他に消費者金融会社の加盟も多いようです。
  また、NTTドコモなども加盟しているため、携帯電話やスマホの機種代を分割で支払っていて、滞納などがあった場合は、それを登録されますので注意が必要です。

一般社団法人全国銀行協会

  銀行や銀行が親会社のクレジットカード会社などが主に加盟しています。

クレジットカードを使わない方法

債務整理などを行うと、信用情報機関に登録されることにより、5年間ほどは新規のクレジットカードが作れなくなったり、ローンが組めなくなるかと思われます。

任意売却とともに債務整理なさったお客様からよくお伺いするのは、借りたくても借りられないので、新たに借金を抱える心配が無い。また、借金がないと言うことは支払いもないので、気持ちよく生活ができるようになったということです。

実際、収入が変わらなければ、今まで支払っていた金利の分、収入が増えることと同じだといえます。

また任意売却により、住宅ローンの月々の支払いがなくなることで、賃貸の家賃を支払うとしても月々の支払総額は確実に減らすことができます。

とはいえ、クレジットカードが使えない生活に不便を感じることもあるかもしれません。
そのときは、デビットカードをご利用なさってはいかがでしょうか。

デビットカードは、利用すると即時に引き落とされます。デビットカードを利用する預金の残高が利用できる限度額となりますので、使いすぎて後から支払いに困るといったことがありません。

デビットカードにはJ-DebitとVISAデビット・JCBデビットがあります。J-Debitはキャッシュカードでの支払いとなるため、クレジットカード代わりに利用できるのはVISAデビット・JCBデビットとなります。

厳密には、公共料金の支払いなどにはデビットカードの利用ができませんが、通常の買い物であるとかネットショッピングなどには問題なく使えます。

そのため、いわゆるブラックではなくても、金銭管理をしっかり行いたい方などは、クレジットカードではなくデビットカードを使用することも多いようです。

VISAデビットカードを発行している銀行などの金融機関はいくつかありますが、その中で2つほど紹介いたします。

三菱東京UFJ-VISAデビット | 三菱東京UFJ銀行

Visaデビット | 株式会社ジャパンネット銀行

また、車を利用されている方はETCカードが必要になるかもしれません。

一般的にはクレジットカード会社にETCカードを発行してもらい利用されているかと思いますが、こちらもクレジットカード会社発行のもの以外に利用できるカードがあります。

ETCパーソナルカード | ETC総合情報ポータルサイト

個人向けETCカードです。デポジット(預かり保証金)を預けることで、ETCカードとして利用できます。

法人ETCカード ETCコーポレートカード | 高速情報協同組合

法人や個人事業者向けのETCカードです。利用により割引などもあるようです。

もし、どうしてもお金を借りる必要があるときは

いわゆるブラック状態になると、金融機関からはお金を借りたくても借りられない状態です。

しかし、万が一お金が必要になったときはと考えると、ご不安もあるのではないでしょうか。

そのときは、できれば恥を忍んでご両親や親族の方に用立てていただくのが、一番良い方法だとは思います。

しかし、どうしても必要なのに借りることができない状況に陥ってしまったら。

そういった時には、各市町村にある社会福祉協議会にご相談なさってください。

例えば、失業などで生活が困難になった場合や、高校、大学、専修学校等の授業料などの教育支援資金が借りられる場合があります。
福岡県と福岡市の場合は、以下の社会福祉協議会WEBサイトに詳細が記載されています。

生活資金に関する相談 | 社会福祉法人 福岡県社会福祉協議会

生活福祉資金貸付 | 福岡市社会福祉協議会

 

住宅ローンを支払えなくなったときの任意売却や、借金返済が困難になって債務整理をなさった方は、ほとんどの方が思い切ってやって良かったと言ってくださいます。

毎月、支払いで頭を悩ます生活から抜け出したときの喜びは、とても大きいようです。

任意売却の窓口では、弁護士を始めとした法律家との提携により、住宅ローンの問題だけではなく債務全般についてのご相談も受け付けております。
どうかお気軽にお問い合わせください。

 

 

この記事を読んだ人は以下の記事も読んでいます

任意売却の窓口

あなたにとって一番良い方法を一緒に考えます。下記よりご相談下さい

 



任意売却の窓口 お問い合わせはこちら

お電話のお問い合わせはこのボタンをタップ

SNSでシェア・ご購読できます。