任意売却が競売より有利なのはわかったが、売主にデメリットは?

任意売却のデメリットは?

 
これまで、住宅ローンが支払えなくなったときに、そのまま差押えから競売となるよりも、任意売却の方が有利だと言うことをお伝えしてきました。

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具体的に競売より有利な点、任意売却のメリットは次の通りです。

  • (1)競売より高い金額で売却できる
    自宅を売却後の残債をより少なくできます。
  • (2)近所などに事情を知られずに売却できる
    競売の公告前に売却できれば、広く情報公開されません。
  • (3)引っ越し代など、必要な経費を負担してもらえる可能性がある
    競売では、落札者がよほどの理解者でもなければ自宅を明け渡す費用は自己負担です。
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  • (4)売却後の残債について、アドバイスがもらえる
    競売では、売却後の住宅ローンの残債については、ご自身で処理しなくてはなりません。
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  • (5)売却後も住み続ける事ができる場合がある
    任意売却では、リースバックという方法により住み続ける事もできるケースがあります。
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    • 以上のようなメリットがあるため、競売となって強制的に売却されるより、任意売却は非常に有利だといえます。

      しかし、任意売却という言葉が、まだまだ広く認識されているとはいえないため、本当にデメリットはないのかといったご質問もときどきお受けします。

      確かに、良い面だけ強調されると、「旨い話には裏があるのではないか」というように思われるかもしれません。

      そこで、今回は任意売却で注意していただきたい点、デメリットについてお話ししたいと思います。

      競売と比較した任意売却のデメリット

      任意売却のメリットは、主に競売となった場合と比較してのメリットなのですが、デメリットが全くない訳ではありません。

      具体的には以下の様な点が、デメリットとして考えられるかと思います。

      • ・任意売却できない場合がある
      • ・購入希望者が内覧を希望した場合、立ち会いが必要
      • ・仲介を依頼する不動産会社を慎重に選ぶ必要がある
      • ・引き渡しまでの期間が短い

      それでは、詳細を解説していきます。

      任意売却できない場合がある

      任意売却をご希望なさっても、任意売却ができないケースとは、ほとんどが販売期間の問題です。

      一般の不動産売却でしたら、物件を売り出してから買主が見つかり、売買契約から引き渡しまでの期間に余裕が有り、場合によっては販売期間を延長することもできますが、任意売却では販売できる期限があります。

      その期限は「競売の開札前日」です。

      この期限までに、任意売却を完了(引き渡し)できれば、競売を取り下げてもらうことができますが、開札され落札者が決まると競売の取り下げはほぼ不可能となります。(落札者が了承すれば可能ですが現実的ではありません。)

      私ども「任意売却の窓口」では、最短3日で任意売却を完了させた事例もございますが、全てのケースで、短期間に任意売却手続きが完了するわけではありません。

      ただし、できるだけ早い時期(例えば競売開始決定通知が届いてすぐなど)にご相談いただいたケースでは、そのほとんどの案件で任意売却を成功させております。

      ですので、任意売却をご希望の場合、お早めにご相談なされることを強くお勧めいたします。

      購入希望者が内覧を希望した場合、立ち会いが必要

      競売でも内覧制度はあるのですが、ほとんど行われることはありません。

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      しかし任意売却の場合は、通常の不動産売却と同じように、購入希望者の内覧には立ち会う必要があります。

      そのため、内覧の日には普段以上に部屋の掃除や片づけ、できればモデルルームのようなイメージで室内を整えるなどの労力は必要になります。

      仲介を依頼する不動産会社を慎重に選ぶ必要がある

      任意売却は、どの不動産会社でも業務として行っているわけではありません。

      また、任意売却の仲介を行う会社でも、その会社や担当者により結果が違ってくる場合があります。

      どこに頼んでも結果は同じ?任意売却を依頼する不動産業者の選び方

      不動産売買は金額も大きく、売主の方、買主の方にとっても大きな取引ですので、仲介を依頼する会社選びはとても神経を使われることだと思います。

      まして任意売却は、業者によりノウハウの違いや経験の差が顕著に出ますので、できれば複数の会社から話を聞かれてみた方が良いのではないでしょうか。

      例えば、任意売却では税金の滞納や、住宅ローン以外の借金についても詳細を伺った上で、手続きを進めていくのですが、経験の少ない業者がこのことを考慮せず、任意売却手続き中に新たな差押えが入り、売買契約が無効になったといったこともあるようです。

      稀なケースではありますが、このような事態も考慮して任意売却の手続きは行う必要があります。

      任意売却を依頼する不動産会社は、是非、慎重にご検討なさってください。

      引き渡しまでの期間が短い

      競売の場合は、裁判所から「担保不動産競売開始決定通知」が届いてから、落札者(買受人)が決定し立ち退きとなるまで、約6ヶ月~くらいの期間があります。

      任意売却の場合、裁判所から「担保不動産競売開始決定通知」が届いた後に手続きを進めたとして、遅くても競売の開札前日までに手続きを完了させておく必要がありますので、通常、長くてもは3ヶ月間ほどで引き渡しまでを行います。

      ですが、競売でも任意売却でも、いずれ自宅を引き渡すことにはなってしまいます。

      少しでも長く自宅に残りたいと思われる方にとっては、デメリットに感じられるかもしれないのですが、より早く再スタートを切れるという意味では、メリットでもあるのではないでしょうか。

      通常の不動産売却と比較した任意売却のデメリット

      オーバーローン(売却額より住宅ローンの残額が上回る)場合でも、住宅ローンの残額から売却額を差し引いた残債を一括返済すれば、任意売却ではなく通常の不動産売却として、自宅の売却ができます。

      では、この通常の不動産売却と比較した場合に、任意売却が不利な面とはどのようなことがあるのでしょうか。

      • ・通常の不動産売却よりは売却額が少し低くなる
      • ・あらゆる面で債権者の同意が必要となる
      • ・売却後も住宅ローンの残債が残る

      それでは、それぞれの理由について見ていきましょう。

      通常の不動産売却よりは売却額が少し低くなる

      不動産売買は、通常、適正な相場価格で取引が行われます。

      売主は少しでも高く売りたいのと同じく、買主は少しでも安く買いたいと思っているため、相場より高い金額ではなかなか買い手が現れないためです。

      ですので、最初は相場より少し高めの金額で販売を開始し、様子を見ながら販売価格を下げる、または値引きを認めるといったことなども可能です。

      その結果、ほとんどの場合、相場価格に落ち着くのですが、任意売却は販売できる期間が決まっているため、最初から買い手が付く価格で売り出さなくてはなりません。

      また任意売却の場合には、物件の売却額は債権者(住宅ローンの金融機関)が同意する必要があるため、売主が自由に売却額を決定できません。

      債権者は、競売よりは多くの回収を見込めると言うことで任意売却に同意します。

      当然、残債は少しでも減らしたいので債権者としても高い金額で売りたいのですが、その場合買い手が付かなければ競売となってしまい、結局残債が多く残ることになってしまいます。

      そのため、相場より少し低い金額で販売することを認めてもらえることになります。(金融機関により対応は違います。)

      また、通常の不動産売却では、売主の瑕疵担保責任がありますが、任意売却の場合は特約として免責されます。

      買う側にしてみれば、買った後に瑕疵(例えばシロアリや雨漏り、躯体の傾きなど)があったとしても、売主に賠償を求めることができないので、自費で修繕しなければなりません。

      このようなリスクも考慮すると、買う側から見た任意売却の物件は、相場より少し低い位の金額でなければ納得できないという事になります。

      ただし、この少し低くなる金額で売却しても、競売で落札されるよりは高く売却できる場合がほとんどです。

      もし、残債の一括返済が可能であれば、通常の不動産売却をなさった方が良いでしょう。

      あらゆる面で債権者の同意が必要となる

      上記、売却価格以外にも、引き渡しの時期や、売却後の残債をどのようにするかなど、任意売却の手続きはいろいろな面で債権者の同意を得ながら進めていく必要があります。

      通常の不動産売却であれば、売主の一存で決められることも、任意売却では売主の希望があっても、債権者の同意をもらわなければ手続きが進められないといった点は、デメリットだといえるでしょう。

      売却後も住宅ローンの残債が残る

      不動産を売却する場合には、通常、抵当権や差押登記など全てを抹消しなければ売却できません。

      この登記抹消には、通常の不動産売却であれば、売却後の残債を一括返済する必要がありますので、売却後に住宅ローンの残債が出てしまうことはありません。

      この、住宅ローンの残債が残っても、不動産を売却できるようにする手続きが「任意売却」ですので、任意売却後には、住宅ローンの残債が残ることになります。

      ただし、任意売却専門、あるいは任意売却を得意とする不動産会社であれば、この残債をどうすれば良いかといったことについても、お客様にアドバイスできます。

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      以上、任意売却のデメリットについてお話ししましたが、任意売却のメリットとして一般的に言われている話は、あくまで競売に対してであるかと思います。

      もちろん通常の不動産売却が可能であれば、そうなさった方が良いのですが、現実的には住宅ローンの残債を一括返済して、普通に不動産売却できる方は少ないでしょう。

      また、任意売却に法的な根拠はありませんが、国が「他の金融機関等と連携し、貸付条件の変更等に努めること」として金融機関に通達しているので、債権者である金融機関もほとんどの場合任意売却には同意してもらえます。

      なぜ住宅ローンが払えないと任意売却できる?任意売却が可能な理由

      ですので、住宅ローンのお悩みはご遠慮なく「任意売却の窓口」までご相談ください。
       

       

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