税金滞納で差し押さえを受けたら

税金滞納で差し押さえを受けたら

税金滞納で差し押さえを受けてしまったらどうすればよいのでしょうか?

差し押さえまでの流れや知っておくべき知識について解説します。

また不動産が絡む場合、あなたに有利に働きやすい解決方法の「任意売却」についてもお伝えします。

まずは差し押さえを外してもらうことを考える

税金の滞納により不動産を差し押さえられた場合、差押えを解除してもらうためには、基本的に滞納税金を全額納める必要があります。

不動産を差し押さえられると差押登記がなされるため、自分で売りたくても売れない状態になってしまいます。
そのままだと、相場の7〜8割り程度の金額でしか売れない「公売」になってしまう可能性が高いでしょう。

そうなると、住宅ローンや税金の滞納が払いきれず今後の生活が苦しくなるかたも多いです。

なので、住宅ローンを支払い中のご自宅が、税金滞納により差し押さえられた場合、まずは差押登記を外してもらう必要があります。

税金滞納後の流れ

  • 税金の滞納
    納期限を1日でも過ぎた場合は滞納となります。
    税の納期限は、税の種類や自治体によりそれぞれ異なります。
    納税通知書がある場合は、それに記載されています。
  • 督促状による催告
    納期限後20日以内に督促状が送られます
    法律上は、督促状を発送した日から10日を過ぎると、「財産を差し押えなければならない」とされています。
  • 電話や文書等による催告
    督促状が送付されても納付がなされない場合、電話や文書または訪問による催告がなされます。
  • 財産調査
    滞納者がどのような人なのかの身辺調査や、差し押さえのための財産調査などが行われます。
  • 差し押さえ・捜査
    財産調査を基に、差し押さえるべき財産が決められ差し押さえが行われます。
    動産などの場合は、自宅や事務所を捜査して差し押さえられる場合があります。
    また滞納者が第三者に対して持っている債権などが差し押さえられることもあります。
  • 登記や通知など
    不動産の差し押さえを受けた場合、差押登記がなされ、抵当権者などには差押通知書が送付されます。
    給与の場合は勤務先へ、預金は金融機関へ差押通知書が送付されます。
  • 公売・取り立てによる換価
    差押え後も完納されない場合、インターネットや入札による公売が行われます。また債権などは取り立てがなされます。
  • 滞納した税へ充当
    換価された金額が税の滞納分に充当されます。

税金の滞納による差し押さえは、法律で定められているため、裁判所の許可や判決が必要ありません。
また滞納者に対しての事前連絡や同意も必要ない正当な行政処分となっています。

つまり、督促状や催告を無視し続けると、ある日いきなりご自宅やその他の財産を差し押さえられてしまうということです。

滞納の原因や滞納金額により違いはありますが、最短で納期限から2ヶ月弱で差し押さえられる可能性があります。

競売と公売の違いとは

上記の流れの通り税金滞納による差し押さえがあった場合、素早く対応していかないとあなたの不動産やご自宅が公売にかけられてしまうおそれがあります。

似たようなものに「競売」というものがありますが、どちらにしても相場の7〜8割の金額でしか売れないことが多いです。

そのため、自宅を手放しても債務が残ってしまうことが多くあります。

以下は、競売と公売の違いを説明した表です。

ざっくりで構わないので違いを把握しておきましょう。

競売 公売
主催 裁判所 国税庁
地方自治体
参加資格
(参加できない人)
債務者
競売への参加を制限されている人
滞納者
国税庁、国税局、税務署の職員
公売への参加を制限されている人
財産の種類 不動産
(動産競売もあるがほとんど行われない)
不動産
自動車・ゴルフ会員権
宝飾類・絵画など
売却の方法 期間入札 期間入札
期日入札
インターネット公売
広告随意契約
情報公開 裁判所
インターネット
各行政機関
インターネット
落札相場 市場価格の70%~80% 市場価格の70%~80%
強制執行 引渡命令の申し立てにより可能 明渡し請求訴訟を提起し勝訴する必要あり

 

大きな違いとしては、競売は債権者の申立てにより裁判所が行うことに対して、公売は国税局や地方自治体などの差し押さえた当事者が行うことです。また公売は、競売と同じく期間入札も行われますが、他に期日入札(1日で開札まで行う)やインターネット公売があります。インターネット公売にはせり売り方式(何回でも入札可能)と入札方式(1回のみ入札)があり、Yahoo!官公庁オークションサイトにて行われます。

また、できるだけ多くの入札を集めるため、インターネット上で積極的に情報公開がなされています。

住宅ローン支払い中のご自宅が税金滞納により差し押さえられたら

住宅ローンの支払い中、あなたの自宅にはローンを組んでくれた金融機関が「抵当権」を設定しています。

「抵当権」とはあなたがもし、住宅ローンを払えなくなったときに、金融機関があなたの不動産やご自宅を強制的に競売にかけられる権利です。

また、税金滞納での差押は差押登記がなされます。

差押登記とはあなたの不動産の登記簿に「差押さえ」と記載された状態のことです。

この抵当権と差押登記は、どちらが優先されることになるのでしょうか。

これは、「抵当権の設定登記日」と、差押登記の原因となった税金の「法定納期限」の期日が早いほうが優先となります。

例えば、住宅ローンの残債が2,000万円で、抵当権の設定登記日が2017年2月1日、滞納した税金が300万で、その法定納期限が2017年8月1日、税金滞納による差押登記の日付けが2018年2月1日であったとします。

その場合に、競売または公売となり1,500万円にて落札されたとすると、その落札代金は全て住宅ローンの債務(抵当権が優先)に廻されるため、滞納している税金300万円はそのまま残ります。(プラス住宅ローンの残500万円)

仮に、それぞれの日付けが、抵当権の設定登記日2017年2月1日、滞納税金の法定納期限が2016年11月1日、差押登記日が2016年4月1日であったら、税金滞納の差押が優先され、先に滞納税分として300万円が充てられ、残り1,200万円が住宅ローンに充てられるため、残り800万円が住宅ローンの残債として残ります。

このように、抵当権に優先して税金の滞納分が回収できるのであれば、税金滞納による不動産の差押も有効ですが、「抵当権」が優先であった場合は、滞納税金の回収が全く見込めない可能性が高い場合があります。

実は法律では、国税徴収法第48条で「超過差押及び無益な差押の禁止」が定められています。

(超過差押及び無益な差押の禁止)

第四十八条  国税を徴収するために必要な財産以外の財産は、差し押えることができない。

2  差し押えることができる財産の価額がその差押に係る滞納処分費及び徴収すべき国税に先だつ他の国税、地方税その他の債権の金額の合計額をこえる見込がないときは、その財産は、差し押えることができない。

しかし、実際には明らかに回収が見込めない場合でも、税金滞納による不動産の差押登記はなされます。

これは、簡単に言うと不動産の評価額は鑑定人により異なり、その評価が出るのを待っていると差押のタイミングを逃してしまうため、優先する抵当権があって差し押さえても回収見込みがない場合でも、差し押さえることは違法ではないとの判例があるためです。

この判例を基に、国税庁による法令解釈通達でも「無益な差押にはならない」とされています。

税金滞納による差し押さえを解除するにはどうすればよいか?(任意売却を行うには)

法律では、「無益な差押の禁止」と同時に「無益な差押の解除」についても規定してあります。

(差押えの解除の要件)

第七十九条  徴収職員は、次の各号のいずれかに該当するときは、差押えを解除しなければならない。

一  納付、充当、更正の取消その他の理由により差押えに係る国税の全額が消滅したとき。

二  差押財産の価額がその差押えに係る滞納処分費及び差押えに係る国税に先立つ他の国税、地方税その他の債権の合計額を超える見込みがなくなつたとき。

2  徴収職員は、次の各号のいずれかに該当するときは、差押財産の全部又は一部について、その差押えを解除することができる。

一  差押えに係る国税の一部の納付、充当、更正の一部の取消、差押財産の値上りその他の理由により、その価額が差押えに係る国税及びこれに先立つ他の国税、地方税その他の債権の合計額を著しく超過すると認められるに至つたとき。

二  滞納者が他に差し押さえることができる適当な財産を提供した場合において、その財産を差し押さえたとき。

三  差押財産について、三回公売に付しても入札又は競り売りに係る買受けの申込み(以下「入札等」という。)がなかつた場合において、その差押財産の形状、用途、法令による利用の規制その他の事情を考慮して、更に公売に付しても買受人がないと認められ、かつ、随意契約による売却の見込みがないと認められるとき。

ただし、一度差し押さえられた不動産を、この法律を根拠に差押を解除してもらうためには、不動産評価額の鑑定書など客観的な証拠を提出しなければなりません。

不動産評価額の鑑定書は、不動産鑑定士に依頼して作成してもらうため、時間もコストもかかってしまいます。また客観的な証拠を提出しても、スムーズに差押解除してもらえるとは限りません。

そこで、私ども「任意売却の窓口」では違うアプローチで、税金滞納による差押の解除を交渉します。

具体的には、提携の弁護士と連携し、滞納税金の一部納税と残金の支払計画による交渉、住宅ローンの債権者に滞納税金の一部負担をお願いする交渉(競売になれば住宅ローンの債権者にとってもより多い回収が見込めなくなるため)など、様々なノウハウを駆使して対応します。

税を徴収する国や地方公共団体にとっても、競売や公売となれば滞納税金の回収が見込めず、納税義務はそのまま残りますが、差し押さえできる財産がなくなれば、いつ回収できるか分からないといったことになります。

そのため、「納税する意思があること」「完納できる見込みがあること」を粘り強く伝えながら交渉していきます。

そうして、まずは差し押さえの解除を目指します。

その上で、必要な場合はあなたにとって有利になる任意売却をご提案し、新しい生活を前向きにはじめていくサポートを行います。

任意売却についてよくあるご質問

  • FAQ_icon-Q 引っ越し代は買主が負担してくれるの?
    FAQ_icon-A 引っ越し代は買主ではなく債権者が負担しています。
    任意売却では、引っ越し代以外にも本来売主の方が負担する不動産売買に必要な費用を、債権者(住宅ローンの金融機関など)に負担していただけるように交渉します。
    債権者にとっても、競売となるより多少の費用負担をしても任意売却できた方が、より多くの回収を見込めるため、このような交渉が可能となっています。
  • FAQ_icon-Q 任意売却後の残債を払えないときは自己破産しかない?
    FAQ_icon-A 自己破産以外にも方法はあります。
    多くのお客様は、任意売却後の残債のために自己破産をするといったことはありません。
    お客様それぞれのケースにより対応が違うため、ここで詳細なお話しは申し上げることができませんが、「任意売却の窓口」では、任意売却後の残債に対して様々なノウハウをお伝えすることができます。
  • FAQ_icon-Q 任意売却を依頼すれば、本当に買主が現れる?
    FAQ_icon-A 必ずとはいえませんが、不動産会社により、もっとも差がでる部分でもあります。
    任意売却は、買主となる顧客(投資家の方など)とネットワークがあるか、債権者について熟知しているか(債権者により同意する基準が違います)などのノウハウが、不動産会社により違います。
    この経験やノウハウの違いにより、任意売却成功率に差がでますので、任意売却を依頼する不動産会社は慎重にお選びください。
  • FAQ_icon-Q 住宅ローンを滞納しなければ任意売却できない?
    FAQ_icon-A 住宅ローンの滞納前であっても任意売却は可能です。
    ただし、ご相談時点で住宅ローンの滞納がなくても、任意売却を行うには住宅ローンの残債を確定させる必要があるため、返済は一度ストップする必要はあります。
    「任意売却の窓口」にご相談いただければ、現在の状況をお伺いし、どのように対処するのがベストの選択なのかアドバイスさせていただきます。

「任意売却の窓口」が選ばれる5つの理由

  • 1. 相談実績700件以上の豊富な経験と知識
    弊社代表の木村純一は、専門の不動産業だけでなく弁護士・司法書士・行政書士・フィナンシャルプランナーなど様々な専門家とチームを組んでいます。
    これまで携わったてきた借入金の問題や不動産の任意売却、破産、個人再生などを合わせると約780件程に登ります。
    その経験と知識を生かして、お客様にとってベストな解決方法をご提案いたします。
  • 2. スピード解決を実現する幅広いネットワーク
    任意売却という業務は、売却の期限が競売の開札前日までという期限があるため、ご依頼いただいてから売却を完了するまでのスピードも求められます。
    「任意売却の窓口」では、日頃から投資家の方々など、幅広く人脈を構築しておくことで、短期での不動産売却にも対応できる体制を整えております。
    また、不動産会社同士のネットワークも駆使して、購入希望者を探し、任意売却の手続きを早期に完了させるべく努めてます。
  • 3. 弁護士や公認会計士など各専門家と連携したトータルサポート
    任意売却の手続きでは、様々な場面で法律的な知識が必要となります。
    「任意売却の窓口」はパートナーとして弁護士・司法書士・行政書士の各先生方と連携することにより、不動産売却だけではない、お客様の債務や新生活に対する全ての面でサポートできる体制をとっています。
  • 4. アクセスしやすい立地と、お客様のご都合に合わせた夜間対応
    「任意売却の窓口」は大阪駅から徒歩3分とアクセスしやすい立地にあります。
    営業時間は夜の7時まで、もちろん土曜・日曜も営業しております。
    どうしてもご都合が合わない時でも、あらかじめご予約いただけましたら営業時間外の対応も可能です。
  • 5. お客様に寄り添った解決方法のご提案
    不動産会社は、不動産取引を行わなければ報酬を得ることはできません。
    「任意売却の窓口」は任意売却専門の不動産会社ですので、任意売却とならない場合は報酬が発生しない事になります。
    ですが、お客様の現在の状況をよくお伺いした上で、もし任意売却以外の解決方法がベストだと判断すれば、それをご提案させていただいております。

お客様の声

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    Q1. 任意売却をする前、どんなことで悩んでいましたか?
    今後がどうなるかわからぬ状態で、どうして良いのかどこからやれば良いのか不安でいっぱいだった。
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    Q3. 何が決め手となって「任意売却の窓口」を選んでいただけたのでしょうか?
    詳しくわかるように説明して貰い、お任せしようと思いました。
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    胸にひっかかっていた不安がなくなりほっとしています。
    やっとぐっすり眠れるようになって来ました。
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    大阪市 A様自宅を残したいとの希望があり、いろいろなところに相談なさったとの事でした。私どもでは、リースバックをご提案させていただきました。結果、A様のご希望に添う形で解決することが出来ました。

    Q1. 任意売却をする前、どんなことで悩んでいましたか?
    債務整理をする際に自宅を残したいと切望したものの、抵当権が付いていて残すことは不可能だとほとんどの不動産業者、弁護士に言われたこと。
    Q2. すぐに任意売却を決断できましたか?しなかったとしたらなぜですか?
    リースバック金額・期間の相見積もりを検討することをしてから決断しました。
    Q3. 何が決め手となって「任意売却の窓口」を選んでいただけたのでしょうか?
    リースバック対応であったこと
    Q4. 実際に任意売却を終えられて、今どんなお気持ちですか?
    買戻特約付リースバックが実現でき、退去することなく住み続けられていることが、心底嬉しいです。
  • お客様の声 アンケート写真
    福岡市 K様ご依頼前は、任意売却で本当に買い主が見つかるのかご不安だったとのことでした。ご決断が早かったため、弊社でも任意売却完了まで素早く対応することができました。再スタートができ安心できたとのことで、私どもも嬉しく思っています。

    Q1. 任意売却をする前、どんなことで悩んでいましたか?
    買主が本当に見つかるかどうかです。
    Q2. すぐに任意売却を決断できましたか?しなかったとしたらなぜですか?
    はい出来ました。
    Q3. 何が決め手となって「任意売却の窓口」を選んでいただけたのでしょうか?
    対応の早さとソフトな感じです。
    Q4. 実際に任意売却を終えられて、今どんなお気持ちですか?
    安心しています。

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◯差し押さえを受けてしまいどうしてよいか分からない
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