中古マンションを高く売却できる?話題のホームステージングとは

ホームステージング

 

家を売却する事になったとき、やはり少しでも高く売りたいというのが本音ではないかと思います。
その願いを叶える手法として、近年取り入れられているのが「ホームステージング」です。

「ホームステージング」とは、中古不動産を売却する時に、部屋をモデルルームのようにコーディネートして印象を良くし、高く早く売るためのテクニックです。

欧米では古くからある手法で、中古物件の売却時には必ずといっていいほど行われているようですが、日本ではここ数年で導入されるようになりました。

まだまだ数は少ないようですが、某大手不動産会社がタワーマンションの中古物件を仲介するときに、会社側の費用負担でホームステージングを行うなど、徐々に日本でも浸透してきている様子です。

中古のマンションや戸建て住宅を売却する時、例えば一括査定サイトなどで高い査定が出たからといっても、必ず高く売れるわけではありません。
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いくら高い査定額が出されても、相場より高い価格で売り出されればなかなか買い手が付かず、販売価格を切り下げて再度売り出し、それを繰り返して最後は適正価格に落ち着いていきます。

これに対して「ホームステージング」は、実際に相場よりも高く、また早く売却するための手法として注目されています。

日本ではまだ始まったばかりですので、具体的な資料などがありませんが、「ホームステージング」が一般的な欧米では、相場価格より5%~15%程度の高値で売却できるといわれているようです。

それでは、この「ホームステージング」が実際どのように活用され、また具体的にどうすれば良いのかをご紹介したいと思います。

【欧米では一般的に行われるホームステージング】

先述したとおり、日本ではまだ始まったばかりのホームステージングですが、欧米では一般的な中古住宅の売り方として広く浸透しています。
これは、日本と欧米の住宅市場の違いが大きいようです。

具体的な数字で見ると、2013年のデータで、日本の住宅の新築着工件数は約98万戸に対し、既存住宅流通量は約17万戸となっており、住宅市場の約85%が新築物件となっています。

これに対しアメリカでは、2009年のデータですが新築着工件数約55万戸、既存住宅取引戸数は約516万戸となっていて、日本とは逆に中古物件の取引が新築よりも盛んに行われています。
欧米と日本の市場比較 | 不動産ジャパン 

またイギリスやフランスでも、流通の半分以上が中古物件となっていますので、やはり欧米では、盛んな中古住宅の流通の中で、ホームステージングが広がっていったようです。

日本でも、年々中古住宅の取引が増えており、また政府も長期優良住宅に対して軽減税率などの優遇措置をとるなど、住宅ストックを活用するために健全な中古住宅市場を構築していく方針です。

これからは、自宅を売却する時にはホームステージングが当たり前となっていくかもしれません。

【ホームステージングの具体的な手法】

欧米では、中古住宅を売却する時にホームステージングが当たり前に行われていますので、ホームステージング専門の業者が多数存在しています。

日本では、まだ関東と関西に数社程度あるくらいで、福岡をはじめ地方都市ではこれからホームステージング専門の会社が出てくるのではないかと思われます。

ホームステージングは具体的に以下の様なことを行います。

  • ・間取りにあわせたインテリアコーディネート
  • ・絵画や観葉植物、小物類などを配置してのデコレーション
  • ・効果的な照明や香りなど、五感に訴えかける演出

新築のモデルルームがイメージに近いかと思います。
どちらも、購入を検討しているお客様に対して印象を良くするという点で共通しています。

中古住宅の場合は、居住中に売り出す場合もありますが、ホームステージング専門の業者は使用中の家具や荷物を一時的に預かり、室内を綺麗にコーディネートするサービスなども行っています。

ホームステージングのデメリットは、やはりコストがかかる点です。
コンサルティングだけだと5万円~、全部お任せの場合は売却価格の1%~3%はかかってしまいます。

従って、かかるコストよりも売却価格が高くならなければ、意味がありません。
よって、現在は費用対効果を考えて、高額物件を中心にホームステージングがなされているようです。

これからホームステージング専門業者が多数出てくるにつれ、競争により価格もリーズナブルになってくるでしょう。
また、費用が売却価格の数%となっている場合は、専門業者にとっても契約物件がより高く売れれば、それだけ利益も多くなりますので、高く売るために様々な努力をしてもらえるのではないでしょうか。

【ホームステージングを自分で行うには】

ホームステージングをご自身で行おうとしても、なかなか難しいかもしれません。
しかし、日本にはまだ専門業者が少ないため、頼みたくても頼めない現状があります。

そこで、ホームステージングに必要な要素をご自身で集めて、行ってみられてはいかがでしょうか。
ホームステージングに必要なことは、以下の通りです。

  • ・信頼できる不動産会社との仲介契約
  • ・インテリアコーディネーターへの依頼
  • ・演出に使用する家具類などのレンタル
  • ・使用中の家具や荷物を預けるレンタル倉庫

ポイントとなる部屋のコーディネートは、やはりプロにお願いするのが一番だと思います。

また、レンタルする家具類などは、普通の家具ではなく撮影用などの家具をレンタルしている会社を当たりましょう。
そのようなレンタル会社の中には、家具の提案やコーディネートも一緒にやってくれる会社などもあるようです。

そして、一番重要なのはやはり信頼できる不動産会社に、仲介の依頼をすることです。
複数の会社から話を聞いて、信用できる会社を見つけましょう。
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中古住宅を売却する場合、リフォームはコストも高く、買う人も購入後に自身で好きなようにリフォームしたいという希望があるため、難しい面があります。

また、部屋を綺麗に見せるコーディネートは一般の方だとなかなか難しいため、専門家にお願いする方がそのコストを考慮しても高い効果が得られます。

中古住宅市場は、政府が平成22年6月17日に閣議決定した新成長戦略の中で、2020年までに中古住宅流通市場やリフォーム市場の規模を倍増させるとしており、これから益々取引が盛んになってくると思われます。
中古住宅流通、リフォーム市場の現状 | 国土交通省 

中古住宅の取引が活性化していくに従い、「ホームステージング」が日本でも一般的に行われるようになっていくのではないでしょうか。
 

 

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